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本日、7月7日は「七夕」です★

 

夏になると、ホラーや怖い話の特番が増えます。

京極夏彦の『魍魎の匣』を昨日読み終え、人は暑くなるとこわい話を求める理由が少しわかりました。

寒気で、暑さを忘れられるんです。

バラバラ殺人、宗教、マッドサイエンティストという「ゾッと」する要素てんこ盛りで、描写を想像する度に体温が下がるのを感じます。思い返すと、いつからか夏休みには必ず京極夏彦の作品を読んでいました。体が無意識に体温を下げてくれるものを選んでいたのかもしれません・・。

それはそうと、今日は7月7日。「七夕」です。

昨年も、笹に願い事を吊るしたはずなのに、何を書いたか全然思い出せません。今年に至っては、何の願いも浮かびません・・。

ちなみに、中国で生まれた「七夕伝説」の概要はこんなかんじ。

 

天帝は娘のおり姫を働き者のひこ星に嫁がせますが、ふたりは朝から晩までおしゃべりばかりで仕事をしなくなります。再三の注意も聞かない二人に、天帝はついに頭にきて、ふたりを引き離してしまいました。

ふたりが会うことを許されたのは、年に一度、7月7日の夜だけ。

今でもふたりは、その1日を楽しみに、天の川の両岸で真面目に働いているのです。

 

ただ働かなかっただけで、この仕打ちをした天帝を非情だと思いますか?

可愛い娘が苦労せず幸せになれるだろうと思ったから嫁がせたのに、婿は働きもせず娘といちゃいちゃ。娘は働かなくなり父を蔑にする始末。再三の忠告も聞かない。

自分の知らない女へと変わっていく娘を見ていられず、二人を離れさせることを選んだ。

反抗期(もしくは、女へと変わる思春期)をむかえた娘と、それを受け止められない父の物語だと思えば天帝の行動は理解できます。ここに母が居れば、父をいさめ、娘を諭し、結末も変わっていたかもしれません。

ふたりが引き離されて、もうずいぶんと時が経ちました。駆け落ちしてもよさそうなのに、律儀に父の言いつけを守っているおり姫は、父の愛を分かっているのでしょうね。

今年の七夕がなくなって、3人がずっと一緒にいられるように、今夜は願うことにします。

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